介護施設のNHK受信料はどうなる?免除と手続きを解説

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介護施設のNHK受信料はどうなる?免除と手続きを解説

「親が介護施設に入ることになったけど、NHKの受信料はどうなるんだろう」と気になっている方はとても多いです。施設に入ったら自動的に手続きが進むのか、それとも自分で何か手続きが必要なのか、正直わかりにくいですよね。

実は、介護施設とNHK受信料の関係は、施設の種類によってまったく異なります。特別養護老人ホームやグループホームのような社会福祉施設は全額免除になる一方で、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は免除の対象外です。また、自宅に残したNHKの受信契約の手続きを忘れてしまうと、施設側と自宅側で二重払いになるケースもあります。

この記事では、介護施設のNHK受信料について施設の種類ごとの違いや入居後の手続き方法をまとめて解説します。入居前・入居後どちらの段階でもお役に立てる内容ですので、ぜひ参考にしてください。

記事のポイント

  • 介護施設のNHK受信料は施設の種類によって免除になるかどうかが決まる
  • 特養・グループホームなど社会福祉法に基づく施設は全額免除の対象
  • 有料老人ホーム・サ高住は免除対象外でNHK受信料の支払いが必要
  • 自宅の受信契約を忘れると二重払いになるため入居時の手続きが重要

介護施設に入居するとNHK受信料はどうなる?

介護施設に入居するとNHK受信料はどうなる?

介護施設に入居した場合のNHK受信料の扱いは、施設の種類によって大きく異なります。一律に「免除になる」「支払いが必要」とは言い切れないのが現状です。まずは、施設の種類ごとの違いを理解するところから始めましょう。

施設の種類でNHK受信料の扱いが変わる

介護施設とひとくくりに言っても、その運営の根拠となる法律はさまざまです。「社会福祉法」に規定された社会福祉事業として運営されている施設なのか、それとも「老人福祉法」に基づく有料老人ホームや、「高齢者住まい法」に基づくサービス付き高齢者向け住宅なのかによって、NHK受信料の免除対象かどうかが分かれます。

NHKの受信料免除の制度は、2018年(平成30年)4月1日に基準が改定されました。それ以降、社会福祉法に規定されるすべての社会福祉事業を行う施設または事業所が、一定の条件を満たした場合に全額免除の対象となっています。

一方で、社会福祉事業に当たらない民間の施設については、免除の対象外となります。つまり、どの施設に入居するかによって、NHK受信料を支払い続けるかどうかが変わってくるわけです。

私がよく相談を受けるケースとして、「特養に入ったのだから受信料は払わなくていいと思っていた」という話があります。特養(特別養護老人ホーム)は確かに免除対象ですが、手続きをしなければ自動的に免除にはなりません。また「有料老人ホームだから免除になるはずだ」と思って手続きをしなかったために、払わなくてよかった分まで支払い続けていたというケースも見受けられます。施設の種類と手続きの必要性、この2点をセットで押さえておくことが大切です。

全額免除になる介護施設の種類

NHK受信料が全額免除になる施設は、社会福祉法に規定された社会福祉事業を行う施設です。ただし免除が適用されるのは、施設管理者が入所者・利用者の専用に供するために受信機(テレビ等)を設置した場合に限ります。

主な免除対象施設を挙げると、以下のとおりです。

  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
  • 軽費老人ホーム(ケアハウス)
  • 養護老人ホーム
  • 小規模多機能型居宅介護事業所
  • 短期入所生活介護事業所(ショートステイ)

これらは社会福祉法の第一種・第二種社会福祉事業として位置づけられている施設です。施設そのものが免除の対象となっているため、入所者の受信機を施設が管理・設置している場合は、受信料の負担が不要になります。

ただし、免除はあくまで「申請した場合」に適用されます。入所した時点で自動的に免除になるわけではないため、施設側がNHKに免除申請書を提出する必要があります。入居前・入居後に施設の担当者に「NHK受信料の免除申請はしていますか?」と確認しておくとよいでしょう。

特養・グループホームは全額免除の対象

社会福祉法に基づく施設は、施設側が申請することで受信料が全額免除になります。免除は自動ではないため、施設に確認することが大切です。

NHK受信料が免除されない施設とは

全額免除の対象にならない施設として代表的なのが、有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。これらは老人福祉法や高齢者住まい法に基づいて運営されており、社会福祉法が規定する社会福祉事業には含まれません。

有料老人ホームには「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3種類がありますが、いずれも免除対象外です。サ高住も同様に対象外となります。

これらの施設に入居した場合、居室にテレビを持ち込んでNHKの受信が可能な状態にあれば、受信料の支払い義務が生じます。施設の共用部分に設置されたテレビについては施設側が契約・支払いをしていることが多いですが、居室個別のテレビについては入居者自身が対応する必要があります。

有料老人ホームやサ高住への入居を検討されている方は、施設選びの段階でこの点も含めてコスト計算しておくことをおすすめします。月額費用の比較や施設の違いについては、失敗しない老人ホームの選び方と注意点について解説も参考にしてみてください。

有料老人ホーム・サ高住は免除対象外

社会福祉法に基づかない施設は、NHK受信料の全額免除の適用がありません。居室にテレビがある場合は受信料の支払いが必要です。

同じ施設でも免除にならない部屋がある

全額免除の対象となる施設であっても、施設内のすべての場所が免除対象になるわけではありません。NHKの免除基準では、免除が適用される場所と適用されない場所が明確に区別されています。

免除の対象となる場所は、入所者・利用者の各居室や、入所者・利用者専用の食堂など、入居者が使用する専用スペースです。

一方、免除の対象にならない場所は以下のとおりです。

  • 事務室
  • 従業員の休憩室・宿直室
  • 入居者・利用者以外の人も利用する共用の食堂や集会室

施設のスタッフが使用する部屋や、来訪者も入れるような共用スペースのテレビについては、施設が受信契約と受信料の支払いをしていることになります。免除申請の対象となるのは、あくまで入所者・利用者のためのスペースに限られるという点は、施設側が把握しておくべき重要なポイントです。

ご家族の立場から見れば「施設が全額免除だから、親の部屋のテレビも心配いらない」ということになります。ただし、先ほど述べたように免除申請は自動ではありませんので、施設が適切に手続きを行っているかどうかを確認しておくと安心です。

介護施設入居後のNHK受信料の手続き方法

介護施設入居後のNHK受信料の手続き方法

施設の種類による免除の有無を理解したうえで、次に重要なのが入居後の手続きです。特に自宅で受信契約をしていた方は、入居を機にどのような手続きが必要かを把握しておく必要があります。ここでは、ケース別に具体的な手続き方法を解説します。

自宅のNHK受信契約をどうするか

一人暮らしで自宅のNHKと受信契約をしていた方が介護施設に入居する場合、まず確認すべきことは「施設の居室にテレビを持ち込むかどうか」です。この判断によって、必要な手続きが変わります。

テレビを施設に持ち込まない場合

テレビを持ち込まず、自宅にも受信機が残らない場合は、自宅のNHK受信契約を解約することができます。解約手続きはインターネットでは受け付けておらず、電話での手続きが必要です。「NHKふれあいセンター(0570-077-077)」に電話すると、オペレーターが解約事由を確認したうえで、所定の届出書を送付してくれます。届出書に必要事項を記入して返送すれば、解約手続きが完了します。

テレビを施設の居室に持ち込む場合

テレビを施設に持ち込む場合は、解約ではなく「住所変更」の手続きが必要です。住所変更はNHKの公式サイトからインターネットで手続きが可能です。自宅の住所から施設の住所に変更することで、施設での受信契約に切り替わります。

ただし、有料老人ホームやサ高住に入居して居室にテレビを持ち込む場合は、免除対象外のため受信料の支払いが継続します。特養やグループホームに移る場合で施設が免除申請をしているケースでは、住所変更を行ったあとに施設側の免除申請に含めてもらえるか確認するとよいでしょう。

なお、自宅に別の家族が住み続けている場合は、自宅の受信契約はそのまま継続となります。自宅の契約者の変更が必要な場合は、NHKふれあいセンターに相談してください。

テレビを部屋に持ち込む場合の対応

介護施設の居室にテレビを持ち込むかどうかは、本人の希望や施設の方針によってさまざまです。テレビを持ち込む場合は、NHKとの関係でいくつか注意点があります。

有料老人ホームやサ高住の場合、居室に個別でテレビ(NHKを受信できる機器)を設置すると、一般のご家庭と同様に放送受信契約を結ぶ必要があります。施設の共用部分のテレビとは別に、居室のテレビは入居者個人の契約となります。

このとき、施設に入居する前の自宅の受信契約を「住所変更」することで、受信料の二重払いを避けることができます。施設の住所に住所変更の手続きをすることで、自宅側の契約が新しい住所(施設)の契約に切り替わります。

なお、テレビ以外にもNHKを受信できる機器(ワンセグ対応のスマートフォンやパソコン等)を持ち込んでいる場合も、原則として受信契約の対象になります。基本的にはテレビを設置しているかどうかが主な判断基準となっています。

居室にテレビを持ち込むかどうかは、入居後の生活の質にも関わる問題です。施設の方針や共用スペースのテレビ環境も確認しながら、本人にとって最適な選択を考えてみてください。

社会福祉施設の免除申請の手順

特養やグループホームなど社会福祉法に基づく施設に入居した場合のNHK受信料全額免除は、施設側がNHKに免除申請書を提出することで適用されます。ご家族が直接手続きをする必要は原則ありませんが、施設が確実に申請しているかどうかを確認することは大切です。

免除申請の流れはおおむね以下のとおりです。

  • 施設の管理者またはNHKと契約している担当者がNHKに免除申請書を提出する
  • NHKが書類を受理した月から免除が適用される
  • 免除は、免除事由が消滅(施設の廃止や種別変更等)するまで継続する

免除は申請が受理された月から適用されるため、施設開設直後や運営体制の変更後に申請が遅れると、その間の受信料は通常どおり発生します。新規に入居した施設の場合は、施設の担当者に「NHKの免除申請はいつ行いましたか?」と確認しておくと安心です。

また、免除の詳細な基準や申請書の書式については、NHK受信料の窓口のページで確認することができます(社会福祉施設等における免除について(出典:NHK受信料の窓口))。施設の担当者がこの情報を把握していない場合は、こちらのページをご案内するとよいでしょう。

施設への確認ポイント

入居時に施設のスタッフに「NHK受信料の免除申請はしていますか?」と確認しましょう。申請済みであれば居室のテレビに関する受信料は不要です。まだ未申請の場合は、施設の管理者がNHKへの手続きを行うよう依頼してみてください。

二重払いを防ぐためのチェックポイント

介護施設への入居にともなってNHK受信料で最も多いトラブルが「二重払い」です。自宅の受信契約を解約・住所変更しないまま施設でも受信料が発生するというケースが起こります。特に、入居の手続きでバタバタしているときは、NHKの手続きが後回しになりがちです。

二重払いを防ぐために、入居前・入居後のそれぞれで確認しておくべきポイントをまとめます。

入居前に確認すること

  • 入居する施設の種類を確認する(特養・グループホーム等は免除対象、有料老人ホーム・サ高住は対象外)
  • 居室にテレビを持ち込むかどうかを決める
  • 現在の受信契約の内容(口座引き落としかクレジットカード払いか)を確認する

入居後にやること

  • テレビを持ち込まない場合:NHKふれあいセンターに電話して解約手続きを行う
  • テレビを持ち込む場合:NHK公式サイトで住所変更手続きを行う
  • 免除対象施設の場合:施設側が免除申請しているか確認する

NHKふれあいセンターの電話番号は0570-077-077です。受付時間は午前9時〜午後6時(土・日・祝日含む。ただし12月30日午後5時〜1月3日は休業)です。IP電話等でナビダイヤルがご利用になれない場合は、050-3786-5003(有料)をご利用ください。

私がよくお伝えすることですが、「入居前に一度チェックリストをつくっておく」と手続き漏れが防げます。NHKの手続きはどうしても後回しになりがちですが、口座引き落としやクレジットカード払いをしている方は特に注意が必要です。気づかないうちに何ヶ月分も二重払いになっていたというケースは少なくありません。

生活保護や低所得世帯の個人免除制度

施設の種類による免除とは別に、入居者本人の生活状況に基づく個人での免除制度も存在します。これは施設が免除対象かどうかに関わらず適用される場合があるため、有料老人ホームやサ高住に入居されている方にとっても重要な情報です。

全額免除の対象となる個人の条件は以下のとおりです。

  • 生活保護法による生活扶助を受けている方
  • 社会福祉事業法(現・社会福祉法)による授産施設や無料・低額宿泊所の入所者
  • ハンセン病問題の解決の促進に関する法律により療養の給付を受けている方
  • 中国残留邦人等に対する支援給付を受けている方

また、半額免除の対象となる条件として以下があります。

  • 視覚障害または聴覚障害の身体障害者手帳を持ち、かつ本人が世帯主・受信契約者である場合
  • 重度の肢体不自由・知的障害・精神障害の手帳を持ち、世帯の全員が住民税非課税で、かつ本人が世帯主・受信契約者である場合

有料老人ホームに入居していて生活保護を受給している方の場合、受信料が全額免除になる可能性があります。一方で、住民税が非課税であるだけでは免除は受けられません。非課税世帯であることのみでは免除の必要条件を満たさないため、この点は誤解されやすいポイントです。

個人免除の申請は、NHKふれあいセンターへの電話または郵送による申請書の提出で手続きを行います。免除申請に必要な書類は条件によって異なりますので、まずはNHKふれあいセンターに問い合わせて確認するとよいでしょう。

施設に入居するにあたって費用の負担が心配な場合は、こうした免除制度を活用することも選択肢のひとつです。なお、一人暮らしの親を施設に入れるタイミングや費用の考え方については、一人暮らしの親を施設に入れる時期と手順についての記事も参考にしてください。

まとめ:介護施設とNHK受信料を正しく理解しよう

まとめ:介護施設とNHK受信料を正しく理解しよう

介護施設のNHK受信料について、ここまでの内容を整理します。

  • 特養・グループホーム・ケアハウスなど社会福祉法に基づく施設は、施設側の申請で全額免除になる
  • 有料老人ホーム・サ高住は免除対象外で、居室のテレビは受信料の支払いが必要
  • 免除対象施設でも、事務室や従業員専用スペースは免除対象外
  • 自宅の受信契約は入居後に解約または住所変更の手続きが必要で、忘れると二重払いになる
  • 生活保護受給者など一定の条件を満たす場合は、施設の種類に関わらず個人での免除が受けられる

介護施設とNHK受信料の関係は、複雑に見えますが「施設の種類で免除の有無が決まる」「手続きは自動ではない」という2点を押さえておけば、迷うことは少なくなります。入居の準備や手続きでご不明な点があれば、施設の担当者やNHKふれあいセンターに早めに問い合わせることをおすすめします。

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※本記事の内容は、私自身の知見や一般的な情報提供を目的としており、特定の施設・サービスを推薦するものではありません。正確な情報は公式サイトや担当窓口にてご確認ください。最終的な判断は専門家や担当のケアマネジャーにご相談ください。

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